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ガシエフvsウシク WBSSクルーザー決勝

4団体統一世界クルーザー級タイトルマッチ(7/21 モスクワ)
   WBA/IBF王者 ムラト・ガシエフ(26戦全勝19KO) 2.2倍
O WBC/WBO王者 オレクサンドル・ウシク(14戦全勝11KO) 1.6倍

鳴り物入りでスタートしたWBSS、日本ではこれから開催されるバンタム級トーナメントに注目が集まっているが、やり方はともかく階級最強を決めようというイベントの主旨には反対しようがない。そして、クルーザー級でWBSS最初の決勝戦が行われる。ともに2団体を統一したガシエフとウシクである。

ともに元共産圏の選手、かつ開催がモスクワということでどこまで盛り上がるか心配ではあるが、両者が現在のクルーザー級最強を争う選手であることは間違いない。戦術の幅で「クルーザー級のロマチェンコ」ウシク有利とみるが、もちろんガシエフも一発逆転のパワーを秘め、スリリングな攻防が期待される。

かつてイベンダー・ホリフィールドがチャンピオンだった階級であるが、それ以降ヘビー級で活躍する選手はほとんど出ていない。デビッド・ヘイは急激に尻すぼみしてしまったし、ファン・カルロス・ゴメスもワシリー・ジロフも、クルーザーの時の圧倒的な強さがどこに行ってしまったんだというパフォーマンスでキャリアを終えた。

思うにヘビー級大型化の影響で、クルーザーとヘビーの差が広がってしまったのだろう。ロイ・ジョーンズがヘビー級チャンピオンになったのはそんなに昔ではないと思うが(なんたって現役である)、あれは穴チャンピオンを見つけた手柄であり、当時だってクリチコはいた訳だから階級最強とはとてもいえない。

翻ってこの両者をみると、クルーザー級では無敵かもしれないがヘビー級に進出できる体格とかパワーを持っているとは考えにくいので、あくまで200ポンドの最強決定戦という位置づけになる。

ウシクは周知のとおりロンドンオリンピックの91kg級金メダリストである。北京の91kg級銅がデオンティ・ワイルダーなのでヘビー級に進出してもおかしくはないのだが、テクニック主体の戦い方はあまりヘビー級向きとはいえない。準決勝のブリエディス戦は僅差の判定で、このレベルの相手になると圧倒的な勝ち方はなかなか難しいようだ。

対するガシエフ。準決勝ではキューバのドルティコスをTKOで破ったが、鮮やかなKO勝ちとか圧倒的なパワーといった印象はなく、ドルティコスがガス欠で後半失速したという印象が残った。だから、パワーならウシクよりガシエフと言えるかどうかは分からない。

はっきりしているのは、ウシクはドルティコスのように失速することはなさそうだということである。もともとウシクは、12R戦うつもりでスタミナを配分していて、KOした試合でも無理に倒しに行ったことは少ない。むしろ、自分が窮地に追い込まれないことを最優先しているようにも思える。

だから、ガシエフが攻勢をとれば黙ってディフェンシブに戦い、様子を見ていれば攻め込むだろう。だから、ブリエディス戦同様きわどい判定になる可能性はあるが、攻め込まれたり一発くらってグロッギーという場面は想像しにくい。

いまのクルーザーには、ジェームス・トニーのような粘着質もいなければ、デビッド・ヘイのように切れ味鋭い選手もいないので、ウシクを攻略するのは容易でないように思える。ただし、ウシクがヘビー級でできるかというとそれは難しく、いまや、クルーザーはクルーザー、ヘビー級はヘビー級という時代になったように思える。ウシク判定勝ちを予想する。

p.s. ボクシング関連記事のバックナンバーはこちら

(2018/7/22)
ウシクがほぼワンサイドで判定勝ちです。120-108x1、119-109x2。

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3年前にリタイア、気ままなリタイア生活を送っています。
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