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年金生活に向く人・向かない人(続) ~年金生活雑感21

(この項前半の記事は8月20日に掲載しました。)

リタイア後にどういう時間を過ごすのか。私のイメージを少し書いてみたい。

先日は、少し日が陰ったのを幸い、いつもの里山歩きに出かけた。20分も歩かないうちに、電柱も建物もひとつも見えない田園地帯になるのは、千葉ニュータウンの最もすぐれた点のひとつである。

セミの声を聞き、鳥の声を聞き、虫の声を聞く。木々をわたる風を感じ、森の姿、山の形を眺める。あぜ道を下りてゆくと、稲穂が出揃った水田である。梅雨寒で心配したが、今年も豊作間違いなしだ。

きっとこの景色は私が生まれる前から変わらなかったし、私がフェイドアウトした後も変わらないだろう。いろいろ見て歩いて考えながら、この世界は生きて時間を過ごす価値のある世界だと確かに感じることができる。

自由にゴルフをしたり時間の制約なく旅行するためにリタイアするのではない。これまで抱えてきた重い荷物を少しずつ下ろして身軽になり、もしかするとすぐ来るのかもしれないテイクオフを準備する時間だと思っている。

テイクオフまで、平均寿命的にあと20年。1年以内にその日が来る可能性は現状50分の1だが、これから先どんどん高くなる。ポーカーを集中的にプレイしてきて、出てはいけない1枚のカードが実にしばしば出るのを見てきた。1枚のカード、約50分の1の確率である。

幸いに、リタイアして心穏やかに過ごすことができている。多くの偶然に恵まれ、家族のバックアップに助けられ、わずかながら自分でも考え努力してここまでやってきた。

いま本当にすべきことが何かということは、もう持ち時間があまりないことを念頭において考えるべきだろう。

やることがないからリタイア先延ばし、生涯現役という人達は、当分50分の1のカードを引かない自信があるのだろうけれど、私はそこまで引きが強くないし、いずれ遠からずカードを引くことは間違いないのである。

「百億の昼と千億の夜」(光瀬龍、萩尾望都)に、未来社会で人間の記憶が一枚のデータチップに還元されてしまうという場面がある。静的なデータに還元されてしまうのは寂しいが、再びハードウェアに実装されれば活動することができる。

残りの時間は決して長くはない。いつまでも他人との関わりの中に自分を位置付けていないで、自分のチップにできるだけのソフトウェア、できるだけのデータを記憶させることの方が、私には魅力的である。

リタイアの意義は人それぞれではあるが、いつまでも会社の延長のような生活を送ることに私は魅力を感じない。

p.s.年金生活編のバックナンバーはこちら


盛夏の里山を歩く。長梅雨で心配したけれど、8月に入ると連日猛暑で、今年も豊作間違いなしです。

コメント

共感

初めまして。
今日の記事は、とても共感しました。その事をお伝えしたくコメントしました。
尚、当方、ギャンブルはしませんが、区切り遍路をしている事、近場の山歩きが好きな事から、こちらのブログを拝見させていただいております。

コメントありがとうございます

コメントありがとうございます。また、ご愛読いただきありがとうございます。

> 今日の記事は、とても共感しました。

そう言っていただけると、たいへんうれしいです。
リタイア直後は不完全燃焼だったサラリーマン生活を思い出し忸怩たる思いをしたことも多かったのですが、4年余も穏やかな毎日を送っていると、何が本当に大切なのか改めて感じるところがあるので書いてみました。

区切り遍路をされているのですね。私が四国に行くと秋のはずなのに猛暑だったり台風が来たり、お大師様にたびたび試練を与えられました。とはいえ、いい景色を見たりご接待いただいたり、思い出すのは楽しかったことが多いです。楽しく歩かれることをお祈りいたします。

引き続きよろしくお願いいたします。ではでは。

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taipa

Author:taipa
 

4年前にリタイア、気ままなリタイア生活を送っています。
過去のnifty(2005-2014)、忍者(2014-2018)、当サイトの15ヶ月を経過したブログ記事は、下のリンクからホームページでご覧いただけます。

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