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土砂降りの中、根香寺への山道を進む 八十二番根香寺(前編)

白峯寺と崇徳天皇陵で1時間ほどお参りして山門を出ると、再び雨が降ってきた。雨の当たらないベンチは、すぐ横のトイレにしかない。このトイレは香川県が整備したと書いてある。本当は東屋がほしいのだが、贅沢は言っていられない。身支度して10時前に出発する。

この時軽率だったのは、いったん雨が上がって空が明るくなったものだから、これから天気は良くなるものと決めてかかったことである。レインウェアは上下持ってきたのに、これまでどおり上だけ着て出発したのであった。

国分寺から登ってきた一本松から、白峯寺へは舗装道路、根香寺には山道の方がいい、と謎のようなことがWEBに書いてある。確かに、地図を見るとかなりの遠回りになるようだ。せっかくだから山道を行こうと思ってしまった。

しばらくは緩やかな坂道が続いて何ということもなかったが、10分も進まないうちに空が再び暗くなり、バケツをひっくり返したような土砂降りとなった。レインウェアを着るんだったと思ったところで後の祭りである。もちろん、東屋もベンチもない。

道は国分寺から登る登山道より狭く、急な坂道である。白峯寺から根香寺までは五色台の台地の上で登り下りはそれほどないと予想していたのだが、舗装道路と違って登山道は容赦なくアップダウンがある。

10分ほどすると土砂降りがおさまって空が明るくなってきた。今度こそ雨は上がったろうとほっとしていると、小降りになったのは5分ほどで、再びあたりは真っ暗、土砂降りである。そして、雷さえ聞こえてきた。

自衛隊の近くだから雷ではなくて砲撃の音だったというのは丹沢だけで、これは本物の雷である。山の中で雷に襲われてはひとたまりもない。もちろん、ベンチも東屋もなく避難できる場所はない。

こうなってみると、せめて舗装道路にしておくのだったと思う。乗せてもらうことはないにしても車が通っているだけで少しは安心だし、何かあった時に救助を要請できる。登山道には誰もいないし、落雷でもあれば一巻の終わりである。

案内標識だけは頻繁にあって、十九丁という場所が目標地になっている。国分寺から登山道を直進してくると、ここに出る。そういう場所なら東屋くらいないかと淡い期待を持ちながら進む。

1時間20分歩いて、何とか十九丁に達する。しかし、ここには祠とベンチがあるだけで、東屋もなければトイレもなかった。ベンチはもちろんずぶ濡れで、そのまま座ることはできない。

リュックの中からゴミ袋用に用意していたコンビニのレジ袋を出してベンチの上に敷き、その上に腰掛ける。もちろん傘は差したまま、息を整える。これまで区切り打ちをしてきた中で、最高に心細い休憩であった。

もはや白衣の下はずぶ濡れで、いまさらレインウェアの下を着けても蒸れるだけだ。下にCW-Xを穿いているので、雨さえ止めば乾くだろう。それにしても、この雨はいつまで降り続くのか。

十九丁から少し歩くと、やっと舗装道路に出た。ちょうど向こうから登山道に入る外国人親子とすれ違った。この日、初めて自分以外の人が歩いているのと会った。レインウェアを着ていたので、遍路歩きか登山客かはよく分からない。

舗装道路に出てまもなく、左手に東屋が見えた。ようやく、ちゃんと休める休憩所だ。屋根の下まで行き、傘を置き、リュックを下ろす。

30分前に十九丁で休憩したばかりだが、あれでは休憩にならない。リュックの中のテルモスにはお湯を入れてきた。インスタントコーヒーを作って、ロールパンでお昼にする。やっと人間になったような気がした。

(この項続く)

p.s. 「四国札所歩き遍路」のバックナンバーはこちら


白峯寺から根香寺まで遍路地図の推奨コースである山道を進む。だが、悪天候でこの選択はどうだったか。


中間地点の十九丁では土砂降り。ベンチはあるものの雨宿りできる場所はなく往生した。


県道に出て、ようやく東屋を見つけて腰を下ろすことができた。


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Author:taipa
 

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