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コロナウィルス、世界と日本の温度差

先週、コロナウィルスの受け止め方が世界と日本で相当違うと書いた。その後、先週末には東京と神奈川・千葉・埼玉など近県との移動を自粛するよう各都県の知事が記者会見し、大阪・兵庫の時よりかなり真剣になってきたけれども、それでもまだ世界の趨勢とは温度差がある。2週続けてになるが、思うところを述べてみたい。

各知事の言うことを要約すると、「現在は感染爆発への重大局面であり、拡大しないようみなさんの自粛をお願したい」ということである。住民に負担を強要するだけで、いまだにマスクの供給さえできないのだから、無用な買いだめをするなと言っても無理なのだがそれはさておき。

外出禁止や人の集まる施設の休止に踏み切ったドイツやイギリスの首相会見を見たが、そこで述べられているのは、「感染拡大は止まらない。われわれにできることは治療方法が見つかり病院に収容できるまでの時間を稼ぐことだ。」ということである。そこが全然違う。

日本のニュースだけ見ていると、ここ数週間我慢すれば自粛が終わって通常稼働に戻るような報道なのだけれど(ホランは、「早く日常生活が戻るといいですね」と言っていた)、事態はそんなに生易しいものではない。

独首相の会見では専門機関の調査結果を踏まえてきちんと説明していたけれど、外出禁止等によって感染拡大のスピードを緩められたとしてもいずれそのスピードは増し、感染爆発は避けられないのである。

今回のウィルスの全貌は明らかでないが、感染爆発が避けられないとしても、ダイヤモンドプリンセスの例から分かるように感染者全員が発症することはないし、重症化するのはほとんど年寄りである。だから、感染爆発イコール医療崩壊で都市封鎖になる訳ではない。

だから、いま世界の多くの国が注力しているのは、一度に重症患者が集中して発生しないことである。感染爆発が避けられないところを一時に集中しないようにすれば、当然の帰結として事態の収拾は長期化する。

医療崩壊という言葉の定義も使う人によって違っていて、多くの人は武漢のように病床数より患者数の方が多い状況を指しているようだ。確かにそれも心配なのだが、私はそれよりもむしろ、医者や看護師が次々と感染して医療従事者が足りなくなること、あるいは、病院や診療所が感染リスクの最も高い場所となることが心配である。

すでに済生会や台東区の病院などいくつかの病院で起こっている事態であるが、実際はその程度に治まるものではないはずだ。誰も中国の防護服のような装備で患者と相対していないし、マスクでは外からの感染は防げない。

病床があったとしても治療方法は確立しておらず、人工呼吸器や人工心肺など対症療法しか方法はない。機器によっては操作に経験と技術が必要で、医師・看護師であれば誰でもできるというものではない。どうしても、医療従事者が足りなくなる。

病床数が足りない、あるいは医療従事者が足りないということになれば、発症しても自宅で療養するしかない。この半世紀、病気になれば当然のように医者に行って薬を処方してもらい、悪化すれば入院するということが行われてきたが、もしかすると医者にもかかれず病院にも行けず、自力で治すしかない時代に逆戻りするかもしれない。

もちろんそれは最悪のシナリオであり、コロナウィルスは日本では猛威を振るわないかもしれないのだけれど、われわれにできることは、TVを見ることでも政府の無策を責めることでもなく、そうなった場合にどうするかシミュレーションし、準備することである。

長くなったので、続きは明日。

(この項続く)

p.s. なんとなく思うことのバックナンバーはこちら


コロナ問題で国民に向けテレビ演説するドイツのメルケル首相・ドイツ政府HPより

プロフィール

taipa

Author:taipa
4年前にリタイア、気ままなリタイア生活を送っています。
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