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カーン、ギブアップ負け

WBO世界ウェルター級タイトルマッチ(4/20、米ニューヨークMSG)
テレンス・クロフォード O TKO6R X アミール・カーン

クロフォードのローブローで試合が終わったとFightnews.comにあったのでアクシデントかと思っていたら、3Rくらいから打たれていたボディブローが効いて、ローブローを機にギブアップしたということであった。カーンとしても、ボディブローで座り込むよりましということかもしれないが、地元だったら許されないことだろう。

ただ、ローブロー自体は反則行為であり、クロフォードは試合を優位に進めていたのだからああいうパンチを打ってはならない。打ったのは足だと言っているが、足だって反則に変わりはない。

何年かに一度、ゴング後のヒットやレスリング行為等で反則負けやノーコンテストがあるのだから、本当の一流チャンピオンならそれを避けるべきだし、あのタイミングでボディを打つ必要はなかった。

試合全般をみると、クロフォードがカーンをコントロールしたといっていい。1Rをオーソドックスで始めて右のオーバーハンドでダウンを奪ったのは戦略の勝利だし、3Rから左にスイッチしてボディを攻めた。攻撃に偏り過ぎてカーンの一撃を何発かもらっていたが、それ以上に小気味いいアッパーやフックを当てていた。

この二人、歳はほとんど変わらないのだが、どうしてこんなに差がついてしまったのだろう。クロフォードはますますスピードや回転力に磨きがかかり、カウンターも巧くなった。逆にカーンは、1Rのダウンをはじめ打たれもろさはそのままで、攻撃に適確さがなくなっていた。ダメージがあったのを勘案しても、往年より力は落ちているだろう。

とはいえ、クロフォードがパウンド・フォー・パウンドかというと、多少首をひねらざるを得ない。

第一に、一発でリングに大の字になる打たれ弱いカーンに対し、1Rに決めきれず逆襲を受けていたことである。もちろんボディ打ちは迫力満点だったのだが、一発の威力でいうとカネロやスウィフト・ガルシアには及ばないということになる。

この点では、スイッチヒッターの限界というか、どちらも器用にこなすのだがどちらも破壊力では足りないということか。体重の移動はうまいのだが、踏込みが半歩、1/4歩浅いような気がする。

だから、もしエロール・スペンスと戦った場合の想定も戦前と変わらない。早い出入りとスイッチでスペンスを幻惑するとは思うが、パワーと耐久力でスペンスに分があり、体力の差が出るだろう。その前に、ショーン・ポーターとか、ウェルターのトップクラスと戦う必要もありそうだ。

今回の試合を見て、強いけれど何かバタバタしているという印象を受けたのは私だけではないだろう。試合は圧倒していたように見えたが、クロフォード本人としてはそれほど余裕がなかったのかもしれない。余裕があればローブローは打たない。

p.s. ボクシング観戦記のバックナンバーはこちら

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taipa

Author:taipa
3年前にリタイア、気ままなリタイア生活を送っています。
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