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組織に属することが後ろ盾になるとは限らない ~年金生活雑感2

先週、年金生活を送るにあたって長く続けてきた習慣を見直すということを書いている時に、思い出したことがあったので忘れないうちに書いておこうと思う。

それは、リタイアするにあたってどこにも所属しなくなることを心配する向きがあるが(名刺がなくなる、といった類)、これまで特に負担になったことはないし、おそらく今後もないだろうということである。

もっとも私の場合、会社を3回替わっているのでもともと帰属意識が希薄であり、就職以来ずっと同じ組織で働き続けてきた人とは違う。とはいえ、自らのアイデンティティが組織にしかないというのは、寂しいだろうと思っている。

確かに、組織に属していた方が何かと安心なように思える。生活の保障はもちろん、何か突発的なトラブルが発生した際、後ろ盾があるとないとでは深刻さが違う。それによって余裕ができるという側面はあるだろう。

とはいえ、「何か突発的なトラブル」が、自分発であるのか、組織発であるのかは大きな問題ではないだろうか。誰しも無意識に「自分発のトラブルが生じて、組織が後ろ盾になる」ことを想定しているけれども、「組織発のトラブルが生じて、自分に悪影響が出る」ことは想定していない。

でも実際には、そうしたケースが生じる可能性は無視できない、というよりもその方が大きいような気がする。私がこれまで身近に見てきた中でも、長期信用銀行や山一証券は組織発の大きなトラブルで組織自体がなくなってしまったし、私の属した3つの組織のうち2つは、いまでは組織として残っていない。

自分発のトラブルは起こさないように自ら注意することは可能だが、組織発のトラブルをすべてウォッチすることは不可能である。であれば、軸足は自分の方に置く方が結果的には安心だし、ストレスも少ないはずである。

そして、いま現在、組織の多くがやっていることはせんじ詰めれば「カネ儲け」であって、自分や社会を幸福にすることではない。「カネ儲け」はある時点を超えると自己目的化し、もともと「自分や社会を幸福にする」ことが目的だったはずなのに、「カネ儲けのためのカネ儲け」になってしまうのである。

おそらくほとんどの人は、就職する時に「仕事を通じて自分や社会を幸福にする」ことを目的としていたはずだが(官僚なんて本来そういうものだ)、上の言うことを素直に聞いているとそうはならない。まず「他人(他社)のことなんてどうでもいい」と思うようになるし、次に「自分のことすらどうでもいい」と思うようになる。公共の福祉なんて眼中になくなるのである。

そんな組織ばかりじゃないと綺麗事を言ってはみても、現実はほとんどすべての組織がそうやって動いている。理想とか公共の福祉とかは、広告を打つ時くらいしか顧みられることはない。それに適応した人だけが生き残っていくのである。

確かに理想と現実との格差に打ちのめされるのは誰にもあることだが、誰だって「他人のカネ儲け」を手伝うために社会に出るつもりはない。もちろん「自分が儲けたい」と思うのは自由だが、それにしたってほとんどのマンパワーは他人のカネ儲けに使われるのである。

そんなことに時間と労力を費やすくらいであれば、早々にそんな組織から抜け出して、自分の望む方向に時間と労力を使った方がよさそうである。成果としてはゼロかもしれないが、少なくともマイナスにはならない。

長い目でみるとそうした組織が長く生き残る訳はなく、いずれは長期信用銀行や山一証券のようになることは避けられない。ただし、「いずれは」が私の生きている間である可能性もまた少ないので、私のような考えに賛同が得られそうにないのはつらいところである。

p.s. 年金生活のバックナンバーはこちら

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taipa

Author:taipa
3年前にリタイア、気ままなリタイア生活を送っています。
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