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NHKクロ現・買い物難民の本当の問題は

今週のNHKクローズアップ現代は、相次いでいるスーパーの閉店に伴う買い物弱者の問題だった。Aコープ(農協のスーパー)の一斉閉店に伴い、利用者や取引先など地域経済に深刻な影響が出ているという。

それはその通りだしなるほどなのだが、番組の半分以上は都市部の買い物弱者への取材であった。より多くの視聴者に関係する題材を採り上げたいという趣旨は分かるが、我田引水というか牽強付会というか、とってつけたような問題意識であった。

過疎化が進む地方で、商店街が成り立たず行政サービスも削減され、病院も学校も役場の出張所もないという弊害は、以前から指摘されている(YouTubeの夕張動画は廃墟ばかり映し過ぎで、実際には図書館もちゃんとある)。

一方、都市部のスーパー閉店は地方の過疎化とはまったく異なる要因によるもので、「買い物弱者」のように見える人達も地方と同じではないし、今後とらなければならない対策も違う。

そもそも番組では、500m以内にスーパーがなく、65歳以上の年齢層が多い地域の人々を「買い物弱者」とし、地方より都市近郊の方がずっと多いとしていたが、その基準は買い物弱者の水増しにならないだろうか。

私の家は千葉ニュータウンにあり、新住法適用の住宅地域である。住宅地域も商業地域も、都市計画は計画的に整備されているが、それでも500m以内にスーパーがない住宅はたくさんある。

わが家は幸い300mほど歩けばスーパーがあるが、業績不振で何回か撤退したことがあり、その時期には2km先にしかなかった。町内は広くスーパーは街の中心にある訳ではないから、1km以上離れた家だってたくさんある。

まして、ニュータウン区域外、新住法の適用外で続々開発されている地域(旧市街化調整区域)は、それ以上離れている。歩けば駅まで30分以上かかる場所も、それなり売れているようだ。基本的に、車を使って通勤や買い物をするという前提なのである。

そういう年齢層でも歳取れば運転できなくなるかもしれないが、それを買い物弱者として何らかの対応・対策が必要かというと、あまり差し迫ったものとは思えない。

番組でも、団地の中心にあったスーパーが撤退し、バスに乗って隣町まで行かなければならないと言っていたけれど、実はもっと近くにコンビニがあって、そこだと歩いて行けるのである。

コンビニではダメでスーパーが必要というのは、値段の問題である。コンビニでは定価で売っているが、地方に行けばスーパーの安売りがないところはいくらでもある。

そして、買い物は毎日しなければならないというものではない。スーパー閉店によって外出の機会が減り、孤立化が進むという指摘だが、それは買い物弱者とは別の問題である。

思うに、資本主義はすべての人に消費行動を求めるが、それではみんなが幸福になれないということだと思う。自分一人で暮らすことができなければ共同生活するのがいちばん早道だし、もともと家族や村落はそのためにあった。

NHKのスポンサーは視聴者でなく政府・議員だから、番組ではそういう指摘はなかった。でも、年寄りがみんな一人で買い物して料理して、孤立化や食事の偏りがどうこう言っても、心配の方向が違うような気がする。

p.s. 「なんとなく思うこと」、バックナンバーはこちら

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今週のNHKクローズアップ現代。この画像はAコープ閉店に伴うものでなるほどだが、番組の多くは都市部に割かれていた。徒歩で500m以内にスーパーがないと買い物弱者と述べていたが、その基準ではどうだろうか。

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taipa

Author:taipa
 

7年前にリタイア、気ままな年金生活を送っています。

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