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もしガザで暮らしていたらと考える

連日、国際ニュースはガザ関連である。ガザのパレスチナ自治区を実効支配しているハマスが、イスラエルに侵入して民間人を大量殺害、人質も返さないのだからイスラエルの強硬姿勢もやむを得ない。

ガザのパレスチナ自治区は長さ約50km、幅5~8kmの長方形で、面積としては約360平方kmになる。そこに約200万人住んでいるが、もとは砂漠なので農業は難しい。住民の多くは国連の食糧補助で食いつないでいる。

イスラエルがガザ北部の民間人に退避を勧告したが、多くはそのまま残って戦闘に巻き込まれている。TVニュースで流すのはハマスの広報が作った映像だから100%信用できないとしても(おおげさに騒ぐのは北朝鮮と同じで演技であろう)、過酷な状況にあることは間違いない。

戦闘を避けて南に避難せよとはいっても、逆側のエジプト国境も封鎖されている。エジプトも難民が大量に越境してその中に戦闘員も含まれるのは勘弁してほしいだろうから、当面封鎖は解除されない。

自分がガザにいたらどうだったろうと考える。北部は危ないから南部に移動するとして、移動距離は少なくとも30~40kmになる。直線距離ではそうでも、道路は破壊されているしガレキの山もある。いちいち迂回していたら、あっという間に暗くなるだろう。

令和改元を記念して日本橋から千葉ニューまで40km歩いたことがあったが、ちょうどそれくらいの距離である。

だから距離的には1日で移動できるとしても、難所を通り抜けるのに数時間を要していれば、あっという間に1日が終わる。治安状況もきわめて悪化しているだろう。

最大の問題は、身一つで南部に逃れたからといって状況が改善する訳ではないことである。戦闘に巻き込まるリスクは少なくなるかもしれないが、水も食べ物もない。

日本であれば公園の水道はたいてい飲めるし、家の周りでも柿とかキウイ、畑の作物ができている。有害鳥獣の多くは食べることができるが、臭くて食べられないので処分後はそのまま廃棄されている。ガザではありえないことである。

昭和時代には、自然にあるものだけでどうやって生き延びるかブームになったことがあるが、いまやそんなこと誰も気にしない。でも、世界的にみるとそういう恵まれた生活は人間全体の1割くらいしかできないのである。

ガザに話を戻すと、住民は結局のところ国連に頼る他はないが、国境を越えて入って来る援助物資は必要量に満たず、奪い合いになっている。国連スタッフも打つ手なしで、だから「人道的危機」としか発表しようがないのだろう。

長くなったので続きはまた明日。

p.s. 「なんとなく思うこと」、バックナンバーはこちら

gaza_news.png
パレスチナ自治区ガザは過酷な状況になっている。ハマスが民間人を大量殺害したのが発端なのでイスラエルの強硬姿勢もやむを得ないが、もしガザに暮らしていたらどうだったろうと考える。

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Author:taipa
 

7年前にリタイア、気ままな年金生活を送っています。

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