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下山路は急こう配・急坂の連続 日光鳴虫山(後編)

鳴虫山頂を後にすると、いきなりの急階段である。こう配もきつく、しかも足板が湿っているので滑らないよう用心しながら下りなければならない。傷口が心配だったが、とりあえず痛みはない。

階段が終わると、次はロープである。地面は滑りやすく、ロープは湿ってコケが生えている。ロープをつかみたくないので、頼らず下るようにしなければならない。

鳴虫山からほどなく、合峰というピークに着く。「がっぽう」と読み、ガイドブックには「合方」と書いてある。ここはもともと修験道の拝所で、おそらく「合方」が古来の呼び名だろう。

石の祠があり、ここから北方向に沢筋を下るのが修業道である。現在は、そちらに入らないようトラロープが引かれている。見た感じでは、踏み跡はそれほど濃くない。

尾根筋でも急傾斜なのに、沢に下るとすればさらに急こう配である。合峰(合方)から先も引き続きロープ場が連続して全く気が抜けない。後ろ向きに下ったり、いったん腰かけて下りる連続である。

三点確保ができなければ危ないハイキングコースというのも、妙なものである。普通、市で整備しているハイキングコースは小学生でも歩いて大丈夫というイメージだが、ここはロープこそ張ってあるが江戸時代の山伏が修行したそのままの道だ。

標高差50mくらいの急こう配を何度か下った記憶があるのだが、登り返して独標ピークに着くと、山名標に標高925mと書いてある。まだ、鳴虫山から200mしか下っていないのだ。

山名標の後方に「この先登山道はありません」と立札があり、トラロープが張ってある。この先は昔の登山道があったところで、現在は廃道となっている。ハイキング客や昔の道を覚えている人が入らないようにしているのだ。

ただ、すでに1時間下ったから、コースタイムどおりならあと1時間で麓に着くはずだ。天気は何とか持っている。山頂近くで水滴が落ちてきた気がするが、林の中の道なので体に当たることはない。

独標ピークを過ぎると、ようやく下る一方となり安心する。依然として急傾斜で気を抜けない道が続くけれども、後ろ向きになったり腰を下ろすほどの難所は出てこなかった。そして、15分か20分下った頃、眼下に人工物らしきものが見えてきた。

道幅も広がって、このまま進むと発電所があるらしい。だが、案内標識は太い林道から再び狭い登山道を示している。上から見えた人工物は発電所の施設だったようだ。

案内された細い道は発電所のフェンスに沿って下って行く。見るからに寂しげな道で、大きなヘビと気味悪いカエルがいてびっくりした。発電所を過ぎても、しばらく憾満ヶ淵には着かない。

(この項続く)

p.s. 「中高年の山歩き」バックナンバーはこちら。軽量化工事直後なので、不具合あればご容赦ください。

SH3B0385.jpg
鳴虫山からの下りは、ずっと急傾斜でロープ場が続く。ハイキングコースだというから甘く見ていたら、とんでもない話だった。

SH3B0387.jpg
日光修験の拝所だった合方(合峰)を経て独標点。ここまで急傾斜の登り下りが続いて結構バテた。

02_nakimushi.jpg
スイッチバックが延々と続くが、ようやく人工物が見えて下山口となる。太い道から右に入るよう指示されるが、大きなカエルやら蛇がいてびっくりした。

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taipa

Author:taipa
 

7年前にリタイア、気ままな年金生活を送っています。

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