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第36期竜王戦決勝トーナメント

現在、王座以外の七冠を制する藤井竜王名人への挑戦権をかけて、第36期竜王戦トーナメントが始まる。出場11棋士のうちタイトル戦経験者が9名、タイトル獲得実績があるのが7名という密度の濃い戦いだが、それでも藤井竜王の壁は高く厚い。

パラマスの組は昨年、佐々木大地vs伊藤匠戦が5・6組優勝者戦だった。佐々木大地七段は残念ながら敗退したが、今年は棋聖戦・王位戦で挑戦者に勝ち上がっている。今年は伊藤匠六段と出口若武六段の対決。ともに挑戦者に勝ち上がっても不思議ではない。

その勝者を待つのは、4組優勝の大石直嗣七段。昨年度後半から絶好調で、ランキング4組優勝はじめ9勝1敗と勝ちまくっている。4組決勝では本田奎六段を下しており、2人にとっても油断ならない相手だ。

その勝者が当たるのが元竜王の広瀬八段。次が丸山九段、そして準決勝が1組優勝の稲葉八段となる。いずれもタイトル戦線で活躍中の上位棋士であり、このパラマスは容易ではない。有利なのはやはり、勝ち残った一人と対戦する稲葉八段だろう。

もう一つの準決勝は、面白い組合せとなった。一つの席は四強同士の対決、永瀬王座と豊島九段戦である。

普通に考えればこの勝者が挑戦者になる可能性がもっとも大きいとみられるが、豊島九段は王座戦でベスト4に残っている。永瀬王座は竜王戦の相性がよくないが、王座防衛戦と重なることが原因かもしれない。

この勝者と戦うのが、いわゆる羽生世代のベテランが固まった3者の対決である。連盟の新会長となった羽生九段と、前会長の佐藤康光九段、そして三浦九段である。

1組2位の羽生九段がシードの分だけ有利だが、会長業務の引継ぎが大変そうだ。そして、準備の時間が多くとれるようになった康光九段がどのような新機軸を打ち出してくるかも注目である。

現時点で予想すると、豊島九段本命、永瀬王座対抗、単穴稲葉八段というところだが、伊藤匠・出口戦の勝者が台風の目になるかもしれない。棋界最高賞金のタイトル戦であり、挑戦者になれば賞金ランキング上位も確実なので(JT日本シリーズの選考に有利)、モチベーションも大きい。

第36期竜王戦決勝トーナメントは、来週27日の伊藤匠vs出口戦で開幕する。

p.s. 将棋記事のバックナンバーはこちら。軽量化工事直後なので、不具合あればご容赦ください。

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番勝負無敗・タイトル戦無敗の藤井竜王名人への挑戦権をかけて、第36期竜王戦トーナメントが始まる。11人中9人がタイトル戦の経験があり、うち7人がタイトル獲得実績がある。

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Author:taipa
 

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