出るべきじゃなかったかも ~せいうち日記169(さらに続き)
- 2023/03/29
- 03:45
アップダウンのある田舎道を走り、坂を下りたところが給水所。脱水するといけないので、水のコップを取り一口。前を走るおばさんが急に止まって飲むのでぶつかりそうになる。そのすぐ後、イヤホンを外して転がすおねえさんに躓きそうになる。
幸い特に異常もなく干拓地に入る。ここまでのラップタイムは45分台で試走の44分台より遅いが、スタートの2分遅れを勘案すれば1分早くここまで走ったことになる。試走は75分で完走したので、ペースを上げれば目標タイムが達成できそうだ。
ところが、ここから足が動かなくなった。平坦な干拓地はスピードが出せる場所だし、だんだん周囲に人がいなくなって走りやすいにもかかわらず、なかなか進まない。変だなと思う。8kmでストップウォッチを見ると、すでに1時間を超えている。
前半抑えて後半スパートする予定が、前半の貯金を後半食いつぶす予想外の展開である。沿道の人が「まだまだ(ランナーが)続くね」と言っているのを聞くと、びっくりするほど遅れてはいないようだが。
太鼓の音や大音量のアナウンスが聞こえて、競技場が近づいてきた。最後の登り坂である。先ほどから歩いたり走ったりを繰り返している男女を抜き、練習でも苦しんだ急坂をなんとか止まらずにやり過ごす。そして競技場に入った。
ゴール前にはタイム掲示板があって、競技場に入った段階で1時間19分台だった。ゴールは手許のストップウォッチで1時間19分24秒。翌日upした完走証によるとネットタイムは1時間17分33秒で、目標の1時間15分台に全然届かなかった。
なんでこんなに遅いんだろう。やっぱり雨かなと思いながら、野球場に荷物を取りに行き、下がびしょぬれの仮設テント更衣室で着替えていて気がついた。
ウェアも、ランニングパンツも、タイツもリュックも水を含んで恐ろしく重くなっていた。さかえマラソンのスマホの比ではなく、おそらく水を2kg以上含んでいたのではないだろうか。
これでは両手に牛乳1㍑持っているようなもので、ラストスパートがきかなかったのも道理である。なるべく水を含まないよう綿でなく100%ポリエステルにしたのに、降り続く大雨の前にはほとんど意味はないのであった。
その夜、足腰が非常に痛んだ。練習でも本番でも、これまでなかったことである。夜中にバンテリンを塗って、ロキソニンも飲まなければならなかった。山登りでもしばらくこんなことはなかった。
してみると、本来この日の条件では走ってはいけなかったのだろう。運営上も、大雨なのに待機する場所もなく、スタンドではブラスバンドが大騒ぎ、激混みの更衣室は水浸しでひどい大会だと思ったのだが、それも含めて出るべきではなかったということである。
28年前は印象がよく、それでシーズン締めに選んだのだが、いいものがずっといいとは限らない。そのことが分かっただけでも、来シーズンの日程を考える上で意義があったと思うべきかもしれない。
p.s. 「せいうち日記」、バックナンバーはこちら。軽量化工事直後なので、不具合あればご容赦ください。

10kmのスタート前。登録の二千数百人より若干減ったように見えたが、それでもスタートラインを越えるまで2分かかった。
幸い特に異常もなく干拓地に入る。ここまでのラップタイムは45分台で試走の44分台より遅いが、スタートの2分遅れを勘案すれば1分早くここまで走ったことになる。試走は75分で完走したので、ペースを上げれば目標タイムが達成できそうだ。
ところが、ここから足が動かなくなった。平坦な干拓地はスピードが出せる場所だし、だんだん周囲に人がいなくなって走りやすいにもかかわらず、なかなか進まない。変だなと思う。8kmでストップウォッチを見ると、すでに1時間を超えている。
前半抑えて後半スパートする予定が、前半の貯金を後半食いつぶす予想外の展開である。沿道の人が「まだまだ(ランナーが)続くね」と言っているのを聞くと、びっくりするほど遅れてはいないようだが。
太鼓の音や大音量のアナウンスが聞こえて、競技場が近づいてきた。最後の登り坂である。先ほどから歩いたり走ったりを繰り返している男女を抜き、練習でも苦しんだ急坂をなんとか止まらずにやり過ごす。そして競技場に入った。
ゴール前にはタイム掲示板があって、競技場に入った段階で1時間19分台だった。ゴールは手許のストップウォッチで1時間19分24秒。翌日upした完走証によるとネットタイムは1時間17分33秒で、目標の1時間15分台に全然届かなかった。
なんでこんなに遅いんだろう。やっぱり雨かなと思いながら、野球場に荷物を取りに行き、下がびしょぬれの仮設テント更衣室で着替えていて気がついた。
ウェアも、ランニングパンツも、タイツもリュックも水を含んで恐ろしく重くなっていた。さかえマラソンのスマホの比ではなく、おそらく水を2kg以上含んでいたのではないだろうか。
これでは両手に牛乳1㍑持っているようなもので、ラストスパートがきかなかったのも道理である。なるべく水を含まないよう綿でなく100%ポリエステルにしたのに、降り続く大雨の前にはほとんど意味はないのであった。
その夜、足腰が非常に痛んだ。練習でも本番でも、これまでなかったことである。夜中にバンテリンを塗って、ロキソニンも飲まなければならなかった。山登りでもしばらくこんなことはなかった。
してみると、本来この日の条件では走ってはいけなかったのだろう。運営上も、大雨なのに待機する場所もなく、スタンドではブラスバンドが大騒ぎ、激混みの更衣室は水浸しでひどい大会だと思ったのだが、それも含めて出るべきではなかったということである。
28年前は印象がよく、それでシーズン締めに選んだのだが、いいものがずっといいとは限らない。そのことが分かっただけでも、来シーズンの日程を考える上で意義があったと思うべきかもしれない。
p.s. 「せいうち日記」、バックナンバーはこちら。軽量化工事直後なので、不具合あればご容赦ください。

10kmのスタート前。登録の二千数百人より若干減ったように見えたが、それでもスタートラインを越えるまで2分かかった。