山歩き再開は雨引山・燕山(中編) ~中高年の山歩き
- 2022/10/20
- 05:15
雨引山までのコースで、確認したいことがあった。
一つは、前回おじいさんに案内してもらった、関東ふれあいの道から外れるルートである。「案内のとおりに行くと、ずっと下ってそれだけ登るから、土地の人は誰も通らないよ」と言っていた。現に、案内してもらったルートで向こうから地元の人が来てすれ違った。
もう一つは、この春、燕山の東屋で会ったおじさんが「雨引山のアンテナ、なくなってたね」と言っていたことである。実際に、どうなっているのだろうか。
一つ目の地図に載っていない経路について、御嶽山から雨引山まで残り半分のあたりで、道が3つに分かれている。右が関東ふれあいの道が示すルートだが、真ん中は「立入禁止」札が下がっていて、左は行先が書いていない。
ここで分れたような記憶もあるが、いまひとつ自信がなかったので案内の示すルートを選んだ。ところが、道はどんどん下って行く。これは違ったかなと思った時には、かなり下っていたので引き返すのもムダなような気がした。
帰って地図を確認するとやはりこの場所で、関東ふれあいの道は崖(古い採石場か?)に沿って標高差50~60m下り、回り込んで再び登る。おじいさんに教えてもらった道は、ほとんど起伏がない。
現在はここで採石は行われておらず、旧採石場を突っ切るルートが使用可能になっているらしい。距離的にはほとんど変わらないが、標高差50~60mは結構きついのである。まあ、登ってしまえば同じことだが。
もうひとつの課題、アンテナ塔は合流したすぐ後である。近づいた時には、建物もあるしアンテナもあるように見えたので「なんだ、あるじゃん」と思ったのだが、いよいよその場所まで行くとアンテナは脚部から上が撤去されていた。
建物だけは、立派な鉄筋コンクリート造りがそのままであったが、アンテナがなければほとんど意味がなさそうだ。
かつて、遠距離は無線・近距離は有線というのが通信の常道であったが、いまやそれは逆転し、遠距離は有線(光ケーブル)、近距離は無線(4G,5G,WiFi)というのが常識である。ここは遠距離通信の用途だっただろうから、近距離通信にはそのまま使えない(5Gで設備はいるけれども、こういう大きな施設は必要ない)。
入口に回ってみるとNTTの施設であった。NTTとしては、かつて電話加入権で作ったものだから、自分の懐は痛んでいない(こちら)。痛んだとしても、すでに電話料金で回収している。
いずれにしても、雨引山の目標になっていたアンテナ塔は、おじさんが言っていたようになくなってしまった。房総の大台山(余蔵山)はKDDのアンテナ塔だったが、すでに建物も撤去されて更地になっている。
建物を撤去するかどうかは、原状復帰の要不要、つまり借地か自分の持ち物かで決まると思われる。NTTはもともと電電公社で、つまり公営なのでおそらく自社の持ち物だから、このまま廃墟となるのだろう。その頃私は生きていないだろうが。
旧アンテナ塔からひと登りで雨引山である。頂上には東屋が建っている。前に来た時には先客がいたけれど、今回は私だけだった。西に展望が開けていて、筑波山の3つの頂と麓に広がる真壁から桜川の景色がたいへんのどかである。
残念なのは、雲が厚くて日光連山が見えなかったことである。雲が厚いのも道理で、この日の天気は下り坂、夕方から夜にかけて間違いなく雨が降り出すという予報なのであった。
(この項続く)
p.s. 「中高年の山歩き」、バックナンバーはこちら。

雨引山の目標になっていたアンテナは、すでに撤去されている。

雨引山の東屋。この「関東のふれあいの道」コースで、登山道の管理や休憩施設の手入れがされているのはここまでのようで、この先は難易度が増す。

雨引山からの眺め。残念ながらこの日は雲が多く、日光連山は見えませんでした。
一つは、前回おじいさんに案内してもらった、関東ふれあいの道から外れるルートである。「案内のとおりに行くと、ずっと下ってそれだけ登るから、土地の人は誰も通らないよ」と言っていた。現に、案内してもらったルートで向こうから地元の人が来てすれ違った。
もう一つは、この春、燕山の東屋で会ったおじさんが「雨引山のアンテナ、なくなってたね」と言っていたことである。実際に、どうなっているのだろうか。
一つ目の地図に載っていない経路について、御嶽山から雨引山まで残り半分のあたりで、道が3つに分かれている。右が関東ふれあいの道が示すルートだが、真ん中は「立入禁止」札が下がっていて、左は行先が書いていない。
ここで分れたような記憶もあるが、いまひとつ自信がなかったので案内の示すルートを選んだ。ところが、道はどんどん下って行く。これは違ったかなと思った時には、かなり下っていたので引き返すのもムダなような気がした。
帰って地図を確認するとやはりこの場所で、関東ふれあいの道は崖(古い採石場か?)に沿って標高差50~60m下り、回り込んで再び登る。おじいさんに教えてもらった道は、ほとんど起伏がない。
現在はここで採石は行われておらず、旧採石場を突っ切るルートが使用可能になっているらしい。距離的にはほとんど変わらないが、標高差50~60mは結構きついのである。まあ、登ってしまえば同じことだが。
もうひとつの課題、アンテナ塔は合流したすぐ後である。近づいた時には、建物もあるしアンテナもあるように見えたので「なんだ、あるじゃん」と思ったのだが、いよいよその場所まで行くとアンテナは脚部から上が撤去されていた。
建物だけは、立派な鉄筋コンクリート造りがそのままであったが、アンテナがなければほとんど意味がなさそうだ。
かつて、遠距離は無線・近距離は有線というのが通信の常道であったが、いまやそれは逆転し、遠距離は有線(光ケーブル)、近距離は無線(4G,5G,WiFi)というのが常識である。ここは遠距離通信の用途だっただろうから、近距離通信にはそのまま使えない(5Gで設備はいるけれども、こういう大きな施設は必要ない)。
入口に回ってみるとNTTの施設であった。NTTとしては、かつて電話加入権で作ったものだから、自分の懐は痛んでいない(こちら)。痛んだとしても、すでに電話料金で回収している。
いずれにしても、雨引山の目標になっていたアンテナ塔は、おじさんが言っていたようになくなってしまった。房総の大台山(余蔵山)はKDDのアンテナ塔だったが、すでに建物も撤去されて更地になっている。
建物を撤去するかどうかは、原状復帰の要不要、つまり借地か自分の持ち物かで決まると思われる。NTTはもともと電電公社で、つまり公営なのでおそらく自社の持ち物だから、このまま廃墟となるのだろう。その頃私は生きていないだろうが。
旧アンテナ塔からひと登りで雨引山である。頂上には東屋が建っている。前に来た時には先客がいたけれど、今回は私だけだった。西に展望が開けていて、筑波山の3つの頂と麓に広がる真壁から桜川の景色がたいへんのどかである。
残念なのは、雲が厚くて日光連山が見えなかったことである。雲が厚いのも道理で、この日の天気は下り坂、夕方から夜にかけて間違いなく雨が降り出すという予報なのであった。
(この項続く)
p.s. 「中高年の山歩き」、バックナンバーはこちら。

雨引山の目標になっていたアンテナは、すでに撤去されている。

雨引山の東屋。この「関東のふれあいの道」コースで、登山道の管理や休憩施設の手入れがされているのはここまでのようで、この先は難易度が増す。

雨引山からの眺め。残念ながらこの日は雲が多く、日光連山は見えませんでした。