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暗くなる前になんとか下山してバスに間に合う 檜洞丸(完結編)

予定よりやや遅れて到着した檜洞丸の頂上だが、あたりは何かに音が吸い取られたような静けさである。ここまで静かだと、こういう機会は二度とないのではなかろうかと思ってしまう。背負いかけたリュックを再びベンチに置き、見晴しがよくなった周囲の景色を改めて味わう。

東側には「ここから蛭ヶ岳まで4.6km、登り下りが連続する道です。梯子・鎖もあります。時間・体力に余裕をもって計画してください」と、蛭ヶ岳にあったのと同じ看板が掲げられていた。その向こうに、一段低く臼ヶ岳などの峰々が見え、同じくらいの高さに見えるのが蛭ヶ岳である。

蛭ヶ岳に続いて、いくつかの峰があり、その間の谷には崩れて白いガレ場が見えている。この春歩いた、鬼ヶ岩とか箒杉沢の頭だろうか。そうすると、3つ目くらいのピークが丹沢山で、そのさらに右、頂上に小屋が見えるのが塔ノ岳ということになる。

春に蛭ヶ岳まで歩いた時、ちょうど反対側からこちらの方向を見た。いまこうして蛭ヶ岳から塔ノ岳への稜線を見るのは何とも言えない気持ちである。かつて、ブナに囲まれて「眺めがよくない」と言われていた檜洞丸で、こうしてすばらしい景色を楽しむことができたのは予想外であった。

北側の道は犬越路に至る稜線である。こちらの看板には「ツツジコースより危険個所が多くあります」と書いてある。高速登山道・東海自然歩道になるのは犬越路よりも向こう側で、そこまでは鎖場や梯子があるとガイドブックにも載っている。時間に余裕のない時には、避けるのが無難なルートのようだ。

山頂でゆっくりしていたら、13時45分になった。早く山頂に着いたら帰りは石棚山稜から下ろうと思っていたが、残念ながらその余裕はない。それでも、下りのコースタイムが2時間だから、16時25分のバスには楽勝だろうと思って歩いていたら、あまりの急傾斜に全くスピードが出ないのである。

展望園地まで下りるのに1時間15分、ここですでに15時になった。さすがに疲れて一休みするが、登ってきた時にすれ違ったグループは休みなしで下って行ったので大したものだったのである。この時すれ違ったのは歩荷姿の何人かで、おそらく青ヶ岳山荘の関係者だろう。抜かれたのは2人で、もしかすると工事していた人達だったかもしれない。

展望園地を過ぎて、目の前の深い谷の下にゴーラ沢が見えた。あそこまで1時間で着くものだろうかと半信半疑になる。もし17時05分のバスに間に合わないと、2時間後のバスを待つよりも予約した中川温泉まで歩く方が早い。夕食はついていないので時間の心配はないが、できればそれは避けたい。

懸命にスイッチバックを下って、ゴーラ沢出合を16時に通過した。下り40分のコースタイムを55分かかっている。ただし、ここからは傾斜はほとんどない。バスの時間には目処が立ったが、今度は日が沈んで暗くなってきたのが心配になる。

ヘッデンをすぐ取り出せる場所に用意しつつ、それでも使わないにこしたことはないので、平坦なトラバース道を走るように飛ばす。ようやく桟道まで来た。行きには急坂だと思った最後の坂も、ゴーラ出合まで下ってきた急傾斜と比べるとさほどのこともない。舗装道路の林道まで出たのは午後4時半過ぎ、すでに足下は見づらくなっていた。

ビジターセンターに着いたのは16時45分。山頂から3時間、休憩時間を除いて2時間50分かかった。コースタイム2時間は、私にはとてもじゃないが無理である。ということは、春の蛭ヶ岳で予定通りここまで足を伸ばしていたら、かなりあせることになったのは間違いない。

バス待ちは私の他にもう一人と、車で来ていたグループが2台、すぐにあたりは真っ暗になり、私が最後の下山者であった。17時05分のバスでこの日予約した中川温泉に向かった。

下山中に足を滑らせて1回転倒したが、受け身をとったので大丈夫だった。また、左足の親指が痛んでマメができたかと心配だったが、幸い何ともなかった。ただ、翌日から久しぶりに両足の太腿が痛くなった。標高差600mは何回行ってもなんともなかったのに、標高差1000mだとやっぱり響くのであった。

この日の経過
西丹沢ビジターセンター(554) 8:50
9:50 ゴーラ沢出合(769) 10:00
11:00 展望台(1065) 11:10
12:10 石棚山稜下ベンチ(1412) 12:15
12:40 石棚山稜分岐(1513) 13:00
13:20 檜洞丸(1602) 13:45
15:00 展望台(1065) 15:05
16:00 ゴーラ沢出合(769) 16:00
16:45 西丹沢ビジターセンター(554)
[GPS測定距離 10.5km]

p.s. 「中高年の山歩き」バックナンバーはこちら。モバイルフレンドリー対応済。


檜洞丸から北方向。頂上には何ヵ所もベンチが置かれているが、私がいた時間はしーんと静まり返っていた。


東には、蛭ヶ岳、丹沢山、塔ノ岳といった丹沢主脈が並んでいる。しばらく前に、向こう側からこちらを見たのだ。


登りに時間がかかり過ぎて、下りも同じルートとなる。それでも、下山したのは16時45分、すぐに暗くなってしまった。別ルートなんてとんでもなかった。

プロフィール

taipa

Author:taipa
3年前にリタイア、気ままなリタイア生活を送っています。
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