FC2ブログ

記事一覧

福井勝義「焼畑のむら 昭和45年四国山村の記録」

この本は、当時すでに奥深い山村で最後の焼畑集落と呼ばれた椿山(つばやま)を舞台とした調査報告と関連論文をまとめたものである。初版は1973年と45年前であるが、最近になって(2018年)復刊された。椿山は、四国遍路で歩いた岩屋寺からさらに奥に進んで県境を越え、国道から数km奥に入った標高500mを超える高地にある。調査当時でも30戸ほどの小規模な集落だったが、平成26年に定住しているのはわずか1戸、家の維持管理に通う...

続きを読む

金邦夫「すぐそこにある遭難事故」

山岳事故の記録は折に触れて読むようにしているが、救助もするし文章も得意という人はそれほど多くない。すぐ頭に浮かぶのは羽根田治氏と金副隊長で、金副隊長の書いたものには、よく知っている道が頻繁に出てくるので興味深く読ませていただいている。金(こん)副隊長は警視庁で山岳救助を担当してきたベテランであるとともに、今上天皇陛下の山行警護にずいぶん昔からあたっていた。管内の山岳事故や四季折々の様子をまとめた副...

続きを読む

森博嗣「スカイ・クロラ」

この人の書いたものは、小保方STAP事件の時に「科学的とはどういうことか」を紹介しているが、本職は小説家である(学者かもしれない)。実は、彼の作品をかなりの数読んでいる。「すべてがFになる」はじめ、推理小説風や怪奇小説風などいろいろあるが、おしなべて言えることは、この先生は読者に分かりやすく説明しようという気があまりないということで、読み終わってもう一度読み返したいという気分にはあまりならないのである...

続きを読む

源信「往生要集」(続き)

先週書いたように、「往生要集」は過去の仏典をもとにした研究論文である。だから源信は、この「往生要集」を当時における先進国であり仏教の本場でもあった宋に送っている。今日でいうところの博士論文のような位置づけであったかもしれない。しかし残念ながら、唐代以降の中国は少なくとも軍事的には先進国ではなくなっていた。遼や金といった北方民族に圧迫され、やがて宋はモンゴル世界帝国に滅ぼされることになる。浄土信仰も...

続きを読む

源信「往生要集」

この本の題名と著者は、大学受験の日本史では必須である。だから昔から暗記して知っていたことは間違いないのだが、この歳になるまで読んだことがなかった。人生、いくつになっても勉強である。なぜ今頃になってこの本か、という説明をしなければならない。発端は、昨年秋の第9次お遍路で、善通寺に行った時のことである。宿坊「いろは会館」のすぐ近くに、閻魔(えんま)堂という建物がある。この中には閻魔大王はじめ十王、脱衣...

続きを読む

プロフィール

taipa

Author:taipa
3年前にリタイア、気ままなリタイア生活を送っています。
過去のnifty(2005-2014)、忍者(2014-2018)のブログ記事は、下のリンクからホームページでご覧いただけます。
SSL化整備おおむね完了(2019/05/11)。

カレンダー

07 | 2019/08 | 09
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31