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記事一覧

山小屋問題について(完結編)

もうひとつの、そしておそらく最大の違和感は、そもそも自然保護と利便性・収益性は相反することである。WIN-WINだの環境との共生だのきれいごとはいくらでも言えるが、結局のところ自然保護とは、人間が入っていない状態に戻すことである。だから、誰も行かないのが最もすぐれた方法である。水田だって自然破壊で、自然保護するには水路も埋めなくてはならないしコメ以外の植物も成長させなくてはならない。イノシシが来るのも当...

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山小屋問題について(中編)

違和感の第二は、山小屋は誰でも自由に作れるんですかということである。問題になっている山小屋のほとんどは国立公園の中にあって、自由に建物を作ることができない。それどころか、道路だって自由に通れない。食材の輸送や人員の確保に費用がかかるのは、初めから分かっているのである。仮に私が、アメリカのIT長者くらいカネがあって、社会還元のため山小屋を提供したいと思っても簡単にはできない。おそらく、現在ある山小屋を...

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山小屋問題について(前編)

ヤマケイオンラインに、山小屋の経営が厳しいという特集が載っている。山小屋の経営者も従業員も山が好きで、骨身を惜しまず山岳救助や登山道維持に尽力しているのに、それでも赤字経営なのは何とかならないかという趣旨である。このことについては、個人的にたいへん違和感を感じている。あまり同意は得られないかもしれないが、ボケてしまわないうちに書き残しておきたい。まず違和感の第一は、現在の山小屋関係者の善意は信じる...

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下山時に清水で生き返る 女峰山(完結編)

登る途中に霧が上がってきたので覚悟していたものの、日光方面は白く曇って男体山も白根山も見えない。見通しが利いたのは北方向で、栗山村の山々と、その向こうに燧ヶ岳の頂上が顔をのぞかせている。東側は、何とか見えているのは三角点峰とその1つ向こうのピークだけで、赤薙山も霧降高原も見えない。きっと向こうからはこちらが雲の中だろう。三角点峰も行ければよかったが、時間的に厳しかったので断念した。頂上まで6時間少...

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ついに女峰山制覇 女峰山(その4)

水場からさらに30分近く登る。ガレ場に沿った斜面で、危険防止のロープが引いてある。そろそろかと思って左を見ると、いきなり小屋が見えた。2階建ての白い大きな建物、かつての唐沢宿である。午前10時半、梵字飯場跡から5時間、馬立分岐から2時間以上かかった。しかし、ここまで着いたからには、何としても女峰山頂上をきわめなければならない。登る途中、沢の下流から早くも霧が登ってくるのが見えた。女峰山周辺には何度も来...

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プロフィール

taipa

Author:taipa
 

7年前にリタイア、気ままな年金生活を送っています。

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