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記事一覧

ガリ版刷りとわら半紙 ~半世紀前の話40

私が小学校高学年くらいまで、学校には必ずガリ板刷りの器具(機械とはいえない)が置いてあった。原理はいたって原始的なもので、セロハン紙に蝋を塗った原稿を置き、上からローラーでインクを付けて、下にある紙に文字やイラストが写るというものであった。もともとエジソンが発明したらしい。なぜガリ板というかというと、原稿を鉄筆で書かなければならず、ヤスリのような下敷きの上でガリガリ書いたからである。正式には、謄写...

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脱脂粉乳 ~半世紀前の話39

3つ歳下の家の奥さんによると、埼玉では給食に脱脂粉乳は出ていなかったそうであるが、私の育った千葉県では小学校の給食にアルマイトのポットに入った脱脂粉乳が必ずついていた。私自身はそれほど苦にならなかったが、クラスに何人か「まずくて飲めない」と隠れて捨てている子がいた。給食は残さず全部食べることが強制されていた時代である。いまにしてみると、健康にいいことは間違いないし、牛乳を消化できない子は一定割合で...

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ナポレオン ~半世紀前の話38

半世紀前の高校生の頃、昼休みや放課後にナポレオンというカードゲームを毎日のようにやっていた。その頃から麻雀が流行ったのでその影響かもしれないが、さすがに学校で麻雀はまずいので(カードでやる麻雀もあったがいまいち面白くない)、せいぜいトランプゲームというのが相場だったろうと思う。麻雀との違いは、女子も参加していたことであった。当時の女子には文学少女が多かったので、欧米の小説によく出てくる週末に集まっ...

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地の塩の箱 ~半世紀前の話37

子供の頃、最寄り駅が新京成線の前原という駅だったので、改札のすぐ横に置かれていた黄色い鳥の巣箱のような募金箱は見慣れていた。学生になって総武線から通学するようになり、総武線の駅に置かれていたことにも驚かなかった。きっと、全国的に行われている社会活動なんだろうと思っていた。募金箱には、「小銭にお困りの方はどうぞお持ちください」と書いてあった。余裕のある人が5円10円と募金して、それを電車賃が足りない人...

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くじら尺 ~半世紀前の話36

私の子供の頃、日本古来の単位である「尺貫法」は今後使ってはいけないということになった。昭和26年(1951年)に施行された旧・計量法により定められたもので、公的書類や証明などに使うのはメートル法だけということになった。とはいえ自粛警察のお国柄であり、私的に使うものについても絶対に使うなという人が現れるのは悲しいことであった。いまでも「一升瓶」というけれど、中に入っている日本酒の量は1800mlで、1803.9mlではな...

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プロフィール

taipa

Author:taipa
 

6年前にリタイア、気ままな年金生活を送っています。

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