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雨の中を歩くのはもう嫌だ 四十九番浄土寺(前編)

西林寺から浄土寺まで3kmほどであるが、田舎道の3kmと市街地の3kmは体感距離(?)が違う。田舎道はあたりの景色を楽しみながら1時間ほど歩いてもたいした負担はないけれども、市街地ではそうはいかない。

まず車通りが多い。車道と歩道が分かれている高規格道では車がスピードを上げて通り過ぎるので気を使うし、分かれていない道路ではぶつかりそうで気を使う。まして雨ともなると、水しぶきを掛けられるのは避けられないのである。

もう一つあるのは、信号待ちと一時停止である。信号が多いのは市街地だから仕方ないとしても、露地から出てくる車はほぼ例外なく頭を車道深くまで突っ込んでくるから、これをよけていたら走ってくる車にぶつかってしまう。一時停止は本当は「とまれ」の停止線で止まるべきところ、最近の警察はもっと前で止まれと指導しているようなのだ。

こういう地方都市の場合、道路は狭いのに車は多い。いまの時代バスや電車で移動しろというのも無理な話だし、区画整理や都市計画があったとしてもできるまで何十年かかるか分からない。もっとも地方では公共事業が最大の景気対策であるから、住む人さえ減ればすぐにでもできるのかもしれない。

西林寺の前のバス通りは片側一車線あったが、遍路シールは脇にそれて細い道を進むことを指示している。「たかい公園」という晴れていれば一休みしたい小公園の横を過ぎて、田園地帯を進む。そして再び車の多い道に出た。片側一車線あるが、歩道はあったりなかったりする。神経を使う上に、雨はいよいよ激しい。

病院の前あたり、屋根のあるガレージの軒先を拝借して現在位置を確かめる。全然進んでいないことが分かり、愕然とする。1週間以上雨の歩きが続いて、スケジュールがどうこうよりも、雨の中を歩き続けること自体がもう嫌だ。

浄土寺から30分ほど歩き、ようやく小野川を渡る。この橋の名前が「遍路橋」である。石手川を渡る橋も遍路橋というようなので、地元の人は遍路道にある橋を一般名詞的にそう呼んだのかもしれない。

遍路橋を渡ってもまだまだ浄土寺は見えてこない。というよりも、その前にあるはずの伊予鉄の線路が見えてこない。伊予鉄にぶつかる前に、片側2車線の立派な道路を横切る。国道11号線である。

国道11号線は若い番号から推測できるように四国の幹線道路で、松山から高松を経て徳島へと瀬戸内海沿いを通る国道である。これまでの歩き遍路では徳島から高知を経て松山と来たので54号、55号というローカル国道を通ってきたのだが、これからはこの11号を通る機会が多くなるはずである。これを通って行けないものかと思うが、残念ながら浄土寺も石手寺も通らない。

国道11号を渡ると、ますます道は細くなる。見通しがきかない上に、クランク状に続いていたりする。遍路シールもほとんどなく、江戸時代からある遍路石に従って歩かなければならない。

この方向で合っているのかと不安になりつつ細い通りを折れたり、ようやく現われた伊予鉄の踏切を渡ったりしているうちに、左手ずっと奥に山門が見えた。方向的にはあっているので、シールも何もないけれどもそちらに向かって歩いて行く。もう一つ大通りを渡ると、山門に「西林山」と扁額がある。浄土寺である。

(この項続く)

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西林寺を過ぎるといよいよ街中になる。へんろシールはこの方向を示しているが、交通量が多く道幅は狭く、雨の日はつらい道だ。

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伊予鉄久米駅が近づくと、細い住宅街の道に古い標石が浄土寺への道を指し示す。

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上の写真の「左」を折れると、浄土寺の山門が見えてくる。再び雨が激しくなってきた。