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ブロンズ・ボマーvsフューリー ドロー!!

WBC世界ヘビー級タイトルマッチ(12/1、LAステイプルズセンター)
デオンティ・ワイルダー △ 引分け(1-1) △ タイソン・フューリー

私の採点はジャッジの一人と同じ115-111ワイルダー。だから引分け判定はかわいそうなところもあったけれど、後半あれだけ追い込まれては仕方がない。

それよりも、ジャック・リースが2度のダウンで2度とも20秒近くインターバルをとっていたのは不公平であった。特に12Rのダウンは、10カウントの時点でファイティングポーズをとっていないのだからカウントアウトしてもいいケースで、立つのを待ってさらに足が動くか確かめる時間は必要なかった。

もしあの数秒がなかったら、ブロンズ・ボマーが追いこんでいたのか、あるいはフューリーの反転攻勢が決まっていたのかは分からない。だが、少なくともフューリーにとって、安全確保以上のアドバンテージがあったように思う。

試合前には白熱した試合になる可能性は半々とみていたが、実際フューリーの腹の皮のたるみ具合をみる限り、ブランクの間に相当不摂生をしたことがうかがわれた。高柳アナが「160kgあったらしい」と話していたが、それは事実だろう。

だから、フューリーにはブランクの影響があったのは間違いない。にもかかわらずあれだけ白熱した試合になったということは、フューリーのもともとのキャバシティがきわめて高いことと、ワイルダーの側に戦略のまずさがあったのが原因のように思える。

ワイルダーがスティバーン第一戦のように勝負に徹し、左ジャブとボディ打ちで地味に削って行けば、もう少し楽な試合ができただろうと思う。しかし、そこはフューリーのインサイドワークで、試合中にもかなりいらつかせていたから、大振りの空振りでワイルダーが自らスタミナをなくしていた。

実際のスコアカードをみると、2Rから5Rまで連続でフューリーに付けているジャッジが2人いて、これはないだろうと思う。その各ラウンドはフューリーが攻勢をとったというよりも、ワイルダーが空振りしたところをカウンターを1、2度決めただけで、手数を出してラウンドを支配していたのは圧倒的にワイルダーであった。

ジャッジがきちんと見ていたのかはさておき、実際のところ12Rでダウンをとらなければフューリーの勝ちだった訳で、その意味でブロンズ・ボマー起死回生の右ストレートであった。返しの左フックももろに入ってあれを立ってくる選手はいないはずなのに、フューリーは立ってきた。しかラウンド後半には立て直して反撃したくらいである。

この点は、フューリーの身体能力を認めざるを得ない。8、10、11Rとクリーンヒットを奪いながら二の矢、三の矢を出せない決め手のなさは大型選手にありがちな情けないところだが、あのダウンから立ってくる選手はここ数十年では思いつかない。

かつて、レノックス・ルイスがハシム・ラクマンに大番狂わせのKO負けをした時、「ヘビー級だから、もろに当たれば倒れるさ」と答えたのを思い出した。それを立ってくるというのは、フューリーの身体能力がそれだけ図抜けているということで、人間離れしているともいえ、ある意味恐ろしいことである。

インタビューでは再戦云々で盛り上がっていたが、ワイルダーの「ファイトマネーがよければ、どこでもいいぜ」というのは微妙。ワイルダーにとって、リスクの割にファイトマネーがそれほどよくなかったという印象を受けた。ジョシュアならともかく、フューリーでそこまでビッグマネーという訳にはいかないのだろうか。

あと、浜田さんが「フィーリー、フィーリー」と連呼していて、最初は「フューリー」と言っていた西岡まで「フィーリー」と言ったのには笑った。やっぱりフューリーでしょう。

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